★認可保育所を知れば、保活における「視点」が養われる
役所が発行している保育園の案内冊子をひと通り理解したら、次に保育園を見学に行くための準備を開始します。でも行動に移る前に、認可保育所(認可園)を実際に見に行くことにどんな意味があるか少し考えてみたいと思います。
★保育園を見る目を養う
もちろん実際に見ることで得られる情報は大きいですし、そもそも初めて保活するパパ・ママにとっては全てが未知の世界といった感じでしょう。これは意外かもしれませんが、この先見学し始めると、「認可園って、どこもわりと似ているな」という印象を受けると思います。建物が新しいか古いか、園庭が土か芝生か、その他にもインテリアや色使いなどにも園の個性は存分に出ていると思うのですが、保育士に対する子どもの人数や保育スペースの広さなどについてはあまり違いがないはずです。その理由は、認可園がそもそも国の基準にのっとって設立・運営されている施設だから。反対に、認可園以外の保育施設は、よりバラつきが大きくなります。
これから初めて保活を開始するという皆さんは、「どんな園をご希望ですか? 」と尋ねられても今は上手く答えられないと思います。保育園のことをよく知らない状態では、自分の中での判断基準もできておらず、急に保育園を選べと言われても選べないと思うのです。そこで、認可園を色々と見てまわり、理解を深めると同時に、比較的同質性の高い認可園同士を見比べることで、自分なりの視点や譲れないポイントを掴むことをおすすめします。基本的なベースラインがある上で違いを比較することで、より視点が絞られて比較しやすくなると思います。
認可外保育園から見学をスタートするのがダメという訳ではありません。しかし、園ごとの違いが大きい認可外保育園を比較するということは、それだけ「見る目」が必要になり難しくなります。逆にいうと、先に認可園を見ておけば、認可園の保育環境を軸として認可外保育園の環境を評価することもできるようになります。
出典: マイナビニュース
★認可園見学で見るべきポイント
連載4回目でも少し触れましたが、認可園はどこもよい意味で似ています。認可保育所がそもそも国の基準にのっとって設立・運営されている施設であるため、保育者の人数配置や保育スペースの広さなどは、基本的には同じ基準で設定されています。それならばどの園も同じかというと、そこはやはり個性が出てくるので、認可園の見学ではそこを見比べるのがポイントとなってきます。
■施設の立地と周辺環境
園舎が新しくてきれいだと印象がいいですが、認可園の場合は施設の建物そのものよりもどんな場所に建っているかを見るべきでしょう。というのも、園庭があっても、日によって近隣にお散歩に出掛けたりするので、園の周辺エリアがそのまま子ども達の活動スペースになってきます。見学に行く際は、施設の中だけでなく、その周辺も含めて見ることをお勧めします。
■運営主体
保育園ごとに保育理念や方針など、保育をしていく上で大切にしていることは異なります。特に近年は民間企業が運営する園も増えてきており、より個性が豊かになってきています。園の運営主体や保育理念を知ることは、一見遠回りなようでいて実はとても基本的なポイントです。
■先生やスタッフ
見学に行く際に最も意識して見てもらいたいのが、その園で働く保育者やスタッフの様子です。子どもとの接し方はもちろん、保育に対する情熱が感じられるか、日々のコミュニケーションが取りやすい相手かどうかがポイントです。
見極めテクニックの一例としては、見学時に保育者とすれ違ったら「こんにちは」と気さくに挨拶してくれるか、積極的にコミュニケーションを取ろうとする雰囲気があるかを見るとよいでしょう。
出典: マイナビニュース
<保育園見学の際のポイント>
役所での情報収集の次は、実際に保育園を見学に行きましょう。認可保育園は、その名の通り「認可基準」に則って設立・運営されているため、園ごとの違いは比較的小さいのですが、見学の際に注目したい点をいくつか挙げます。
■施設・設備
認可基準を満たしている認可保育園は、施設や設備(ハード面)が充実しており園ごとの差も比較的小さいものの、やはり園によって違いがあります。また、日当たりや静かさといった立地による影響も、見学の際によく確認しておきましょう。
■運営主体
公立(公営)の保育園であれば、基本的にはそのエリアに勤める保育士さん(公務員)が保育にあたります。公立保育園間での異動もありますので、同じ保育士さんが同じ園にずっと勤務し続けるわけではありません。そういう意味では、ソフト面(保育者)では、各園で差が出にくいように設計されていると言えるでしょう。一方で、私立(民営)保育園の場合は、各園の保育理念や方針に沿って保育士さんを採用することになりますので、より個性が出やすいという傾向があります。
■周辺環境
通園経路に気になる点はないかも確認しておきたいポイント。子供が日中お散歩などで行き来する周辺の環境についてもチェックしておきましょう。
<保育園選び、入園手続きについてのサポート>
待機児童の増加が社会問題となっていることもあり、保育園探しや入園手続きについてのサポートに力を入れている市区町村もあります。ここに挙げたのはその一部ですが、お住まいのエリアでもそういったサポートが受けられれば有効に活用されることをお勧めします。
出典: All About