認可外保育園の入園確度をあげるには?


★認可とは違う? 認可外保育所の申し込み方法や選考基準

ここまでの連載記事では認可保育所に入園するための保活を解説してきましたが、今回からは認可外保育所を対象とした保活について見ていきます。

 

まず、保育所は「認可保育所」と「認可外保育所」の大きく2つに分類することができます。国が定める基準に沿って設置された保育所が認可保育所で、それ以外は全て認可外保育所となります。よって、自治体が独自に基準を設けて認証などを行っている認証保育所(東京都)や認定保育施設(神奈川県など)も認可外保育所の一部になります。

 

認可外は認可と比べると規模的に小さい園が多く、個性も出やすいので、良しあしを見極めるのは難しいかもしれません。しかし、「認可外だから認可より劣っているのでは!? 」とバイアスのかかった見方をしてしまうと、良い認可外と出会うチャンスを自ら逃してしまいます。ご自身の子育てに合った良い認可外を見つけるためにも、認可外の特徴や見極め方をしっかり理解しておきたいもの。まずは、保活において意識しておくべき認可と認可外の違いを整理します。

 

★申し込み方法

所定の用紙に希望する園名を複数記入して、役所で一括申し込みできるのが認可保育所の申し込み手続き。それに対して認可外保育所は、園ごとに独自の申込書が配布され、申し込み手続きも園ごとに行わなければいけません。つまり、10園に申し込もうと思ったら10カ所を訪問しなければいけないということになります。

 

★選考方法

保護者の就労状況や保育ニーズを指数等に落とし込んで選考する認可保育所とは異なり、先着順で選考する園が比較的多くみられます。とはいえ、認可外保育所は園側で入園者を決めることができるので、選考方法も園によってバラバラと考えておいた方がよいでしょう。また、入園基準に就労の有無を設けていない園も多いので、働いていなくても預けられる園が多いのも認可外保育所の特徴です。

 

★保育料

認可保育所は世帯ごとに保育料が異なりますが、認可外保育所では園側が設定する保育料を支払います。利用状況に関係なく一律設定の園もありますが、利用日数や利用時間に応じて金額が変わるところが多いようです。

 

このように、認可外保育所は園ごとに異なる部分が多いので、個別にしっかり確認することが基本です。

 

出典: マイナビニュース

 

 


<認可外保育園への入園確度を高めるために出来ること>

 

比較的個性が出やすい認可外保育園。いろんな園を見て比較検討するとよいでしょう

「待機児童を5年間でゼロに」という安倍首相の発言がマスコミでも大きく取り上げられ、今後は保育園に入りやすくなるのかしら?と期待を寄せるママ達も多いのではないでしょうか。一方で、新たな政策の効果が出てくるまでには時間を要しますから、年内または来年度の入園を希望する「今がまさに勝負!」というママ達にとっては、新制度下でどうなるかよりも、現在の状況でどうすべきかを知りたいことでしょう。

 

ここでは、現在の環境において入園確度を高めるために出来ること、取るべき行動について見ていきたいと思います。入園確度を高める為に取るべき行動は、保育園の種類によって異なります。ここでは、前回の「認可保育園の入園確度をあげるには? 申込前の基本」に続いて、認可外保育園への対応方法をまとめます。認証・認定保育所などの名称で呼ばれている自治体独自の取組みによる保育所もここに含めています。

 

<知られざる第一関門。保育園を見つけるまでが一苦労!?>

認可保育園の場合は、役所の担当窓口で相談したり入園案内冊子を確認すれば、エリア内の全園のリストを入手することができますが、認可外の場合はそう簡単にはいきません。一覧リストのような形で情報が集約・整理されていないので、どこにどんな認可外保育園が存在するかは各自で情報収集しなければいけません。ひとつ朗報としては、多くの情報はインターネット上で収集できるので、まずはパソコンの前に座って調べれば大丈夫です。一方で厄介な点としては、個人経営などの小規模な園だとHPすら設けていない場合もあり、探し出そうにもアンテナに引っかからないことがあります。そんな場合は、実際に歩いて探すか知人の口コミなどから情報を得るしかないのです。ガイド自身も認可外保育園探しで最も苦労したのは、まず見つけ出すまでの段階でした。通勤や買い物の途中などに保育園らしき施設を見かけると、必ず近寄って名前と場所を覚えるように心がけていました。

 

そうはいっても、保育に前向きに取組んでいる園であれば、園からの情報発信にも力を入れているはずですので、まずは「インターネット上で情報収集できる範囲で、登園圏内にある認可外保育園をリストアップする」ことを優先させればよいと思います。効率よく動くためにははじめのリスト化も大事ですが、実際に入園に結びつけるには見学や申込みといったアクションを早めに起こすことも重要です。保育園探しを進めるうちに新たに発見する園があったら、その際にリストに追加すれば大丈夫です。

 

また認可外保育園の中でも、東京都の「認証保育所」や横浜市の「横浜保育室」のように自治体が独自に設けた基準を満たしている園については、一括して役所で情報が得られるのでご安心を。認可保育園の入園案内の中に掲載されている場合も多いと思います。

 

<認可外保育園は早めの申込みがカギ>

無事入園が決まったら、待っている次の人への配慮も忘れずに

認可外保育園の多くは、申込書を受付けた順に入園者を決めます。つまりは早いもの順です。早く申込みをすれば、仮にその年度内に空きが出なかったとしても、翌年度4月に入れる可能性が高まります。入園できる人数が最も多くなるのは4月枠ですが、その入園者を決める際に「前年度分からの申込み継続者も含めて一番最初に申し込んだ人から入園できる」というルールを敷いている園が多いからです。特に、認可・認可外どちらへの入園も困難な状況にあるエリアにお住まいの方は、早めの申込みがカギとなってきます。

 

<お互いに気持ちよく入園するためのマナーも忘れずに>

保育園に入ることが難しいエリアでは、認可と認可外保育園を併願したり、複数の認可外保育園に同時に申込むことは、もはや当たり前となっています。一方で、それを受付ける保育園側はというと、大量の申込者を管理しつつ、入園が決定した人たち一人ひとりに電話などで通知する作業が必要で、これには相当な時間がかかってきます。そこで皆さんには、入園する保育園が決まったらなるべく早く、申込みを入れている他の園に連絡することを忘れないでいただきたいと思います。そうすることで、保育園側は電話をかける先が減り、本当に入園を必要として待っている他の親御さんに少しでも早く連絡してあげることができるようになります。お互いに気持ち良く入園するためのマナーとして、是非心がけていただきたいと思います。

 

出典: All About